押!押!押! |
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■場 所 | 宇都宮市宮本町 |
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■価 格 | -/月 |
■広 さ | 70.79㎡ (約21.4坪) |
全室押し入れ付き。江曽島駅東口から徒歩約7分の、リフォーム済みの戸建て住宅。改装部分と既存部分のバランスが、絶妙にいい塩梅なんです。下町暮らしをエンジョイしましょう。
- すぐ住める、心配事の少ない築古物件。
- いじれる箇所があるかとおもいきやそんなに無い。
押入れのことを、図面上では「押」と書いたりするんですが、
この物件はこれでもか!というくらい押入れが豊富です。
収納について、中に棚やハンガーパイプや可動式の棚が付いているものを「クローゼット」、シンプルな棚板だけが固定されているものを「押入れ」と言い分けたりします。
クローゼットは、図面上では“CL”と表記されたりもします。
小洒落た設計士は図面上の押入れを“oshi”と書いたりするので、オシャレ不動産を積極的に取り扱うMET不動産部的に、タイトルは“oshi,oshi,oshi”としてもよかったのかもしれないですが。
今回の物件はそんなに小洒落てない、
本格派の押入れだらけなので「押!押!押!」です。
“CL”は1個もありません。
小洒落てはいないんですけど、既存部分とリフォームのバランスが絶妙なバランスで、愛着を持てる要素満載の建物です。
■エリアについて
宮本町ってどこだっけ?
「宮」のつく町名の多い宇都宮ですが、宮本町は超マイナー。
全部で260世帯くらいの小さな町。
江曽島界隈と言えばピンとくる人もいるでしょう。江曽島駅のすぐ東側が宮本町です。
全部で260世帯くらいの小さな町。
江曽島界隈と言えばピンとくる人もいるでしょう。江曽島駅のすぐ東側が宮本町です。
徒歩圏内に生活施設あり、飲み屋あり、駅あり。
完成された下町です。
ここ数年でマンション開発に拍車のかかっている宇都宮駅周辺とはまた違った雰囲気がここにはあります。
物件の周辺を歩いて感じられるのは、界隈に定着して住むってこういう感じじゃないかなと感じられる、雑然としながらも落ち着ける雰囲気。
地元の人で賑わうスーパー、回り続けるコインランドリーの乾燥機。
まさに下町。
東武宇都宮駅から、南宇都宮、江曽島、西川田〜壬生方面まで東武宇都宮線沿線の住宅地は続いていくわけですが、生活感のあるこの「界隈」感は他では味わえないものがあります。
東に歩けば、昔ながらの連棟の飲み屋やラーメン屋が入る建物。
南に歩けば、銀行やドラッグストアなども目の前に。
北に歩けば、陽南第2公園。
西に歩けば、続く住宅地と、江曽島駅前の少し雑然とした雰囲気。
歴史を振り返れば、中島飛行機、富士重工の労働者の住む街であり、住宅地もやはり雑然としていて。宅地も30坪無いくらいの小さな区画割りも多いエリアです。
間口の狭い区画に細長い家が立つ様はカステラのよう。
今回の物件も、そんな「カステラ物件」。
■物件について
外観は時代を感じるシンプルな面構え。
建物の幅は4メートル弱。玄関戸と掃き出し窓で目一杯。その分奥行きが約11メートル。
建物の目の前に車一台、軽自動車やコンパクトカーならとまります。
玄関は昔ながらのカラカラ鳴る引き戸。けして豪華な仕様ではないですが、アジがある。
玄関からリビングダイニングに。ここは4.5帖と6帖の和室をフローリングに変更。
でも、和室時代の壁、天井、欄間(らんま、続き間の和室の間仕切りの上部)はそのまま。
展示品のスツールと和風の照明も相まってなんとも落ち着く空間に。
とはいえ元和室。ここにもちゃんと「押!」ついてます。
押入れの一方には金庫付き。ちゃんとカギあります。
一階の奥が水回り。キッチンは新品。トイレとお風呂も良い塩梅にきれいにしてあります。
2階は、和室をキープ。
階段を上がると、6帖と4.5帖の続き間。
板の間をはさんで北側に6帖。
当然全室押入付き。1、2人で住むには十分な広さと色々な使い方が想定できる間取りです。
間取りの紹介はこんな感じで。
この建物、大家さんが絶妙な手加減でリフォームを施しているのが良いところ。
いくつかチャームポイントがあって、それがたまらなく愛おしい。
まず、カラカラ鳴るガラスの玄関引き戸、そして土間のタイルはもちろんキープ。
でも、外側の玄関ポーチ階段はなだらかに手直しして、車が止めやすいように一工夫。
玄関チャイムは既存のものを残しているのですが、音がとてもかわいい。
1回押すと「ピンポーン」と3回鳴ります。
壁についているチャイムのスピーカーの見た目も、レトロで愛らしい。
リビングダイニングはグレー調のフローリングに刷新。
しかし、押し入れも天井も壁も既存のまま。いい味が出てます。
居室部分の壁は、1階も2階もじゅらく風の昔ながらの壁。
よくある和室だとこれが緑色だったり、クリーム色に近い淡い色だったりするのですが、
たぶんそれだとこの家ダサかったんではないだろうか。壁を白に塗りたくったりしたくなっていたと思います。
それがこのサンドベージュ。ダサくない。そのままでかっこいいんです。
部屋をつなぐ市松張りの板の間。1階も2階も同じものが使われているのですが、これが統一感のあるアクセントになっていると思います。
1人で住んでも2人で住んでもちょうど良いサイズ感。
なにせ押入だらけなので、収納には困りません。
1人で住むなら部屋ごとに機能をしっかり分けられる。
1階はリビングダイニングとしてすっきり片づけておいて、友人が遊びに来たりしてもゆったりと過ごせる空間に。
2階は、書斎、寝室、クローゼットと部屋ごとに機能を分ける。
物が多い人にはうってつけでしょう。
2人で住んでも各自のスペースをゆるやかに確保できそう。
2階の南側の2部屋は、それぞれの部屋として。
4.5帖と6帖の間仕切りは外して、棚で仕切ってそれぞれ椅子と机を置く、在宅勤務勤務スペースにするのも良いです。
隠したいものは押し入れにしまえばOK。Zoom会議もばっちり。
4.5帖と6帖の間仕切りは外して、棚で仕切ってそれぞれ椅子と机を置く、在宅勤務勤務スペースにするのも良いです。
隠したいものは押し入れにしまえばOK。Zoom会議もばっちり。
北側の部屋は寝室に。
押し入れはどこを使うか割り振りを。
北側の寝室に行くには、4.5帖の部屋を通る必要があるのはしょうがない。
ちょっと冬は寒そうなので、2階の階段につながる間仕切りは取らない方がいいかも。
そして、リフォーム済みとはいえ、手を加えていない部分も多いので、DIYや改装も応相談。
柱がむき出しの真壁造りなので、なにか壁に付けたりするのは楽ですね。
壁もちょっと年季が感じられる部分もあるので。
柱がむき出しの真壁造りなので、なにか壁に付けたりするのは楽ですね。
壁もちょっと年季が感じられる部分もあるので。
ただ、良くも悪くもなんだか完成された雰囲気があって、どこから手を付けるのか悩みどころ。
押入にハンガーパイプや棚を取り付けて、「押」→“CL”にするところからはじめましょうか。
(田村)